歯科

さらに安心・安全に手術に
臨んでいただくために
術前から術後のお口の健康を支えます。

診療方針と特徴

当科は、周術期口腔機能管理に特化した歯科として、2019年4月に新しく開設されました。 当院医科診療科にて手術等を実施する際に、医師により歯科受診が必要と判断され、当科へ紹介された患者さんの周術期の口腔機能管理を行っています。主に、心臓や悪性腫瘍の手術を受けられる患者さんが、術前から術後までお口のトラブルなく入院生活を送っていただけるよう、お口の評価・管理を行います。
手術前に治療が必要な歯がないかどうか判断し、必要な歯科治療はかかりつけ歯科などに依頼し、入院中の口腔ケアや処置は当科で行います。退院後は再びかかりつけ歯科へ継続的な治療や管理を依頼し、地域の歯科と連携しながら患者さんの周術期とその後のお口の健康を支えます。

医師紹介

小野 万記子 Ono Makiko

Field[得意分野]

一般歯科治療(むし歯、歯周病、義歯等)を中心に、患者さんに寄り添った治療を心がけています。

Message[患者さんへのメッセージ]

入院中のお口の中の困りごとをできるだけ取り除くよう、歯科衛生士とともに努めてまいります。また、退院後も快適な食生活が送れるように、診療所勤務の経験を活かし、地域の歯科医院の先生方と協力しながら、皆さまの歯と口の健康をお守りしたいと思っております。

非常勤 曽我 賢彦 Yoshihiko Soga

Field[得意分野]

手術前後(周術期)の口の中の管理を行っています。全身的にみた際、口の中はかなり細菌が多い部位です。より質の高い安全な手術を受けていただくためのチーム医療において、術後感染の予防等のため、歯科医師の立場で口の中の管理を行うことを得意としています。

Message[患者さんへのメッセージ]

2019年4月から非常勤歯科医師として勤務しています。普段は岡山大学病院医療支援歯科治療部でチーム医療における口の中の管理を行っており、私はその治療部を統括しています。この経験を活かして、近森病院の患者さんにより質の高い医療を提供したいと考えています。

Qualifications[資格等]
    医師の専門性資格
    [ 厚生労働省医政総発0124第1号通知に準ずるもの、および日本専門医機構認定の資格等 ]
  • 日本歯周病学会 歯周病専門医
  • その他資格等
  • 日本歯科保存学会 歯科保存治療専門医・指導医
  • ICD制度協議会 インフェクションコントロールドクター

非常勤 吉冨 愛子 Aiko Yoshitomi

Field[得意分野]

術前・術後のお口の中の管理(周術期口腔機能管理)を専門としています。周術期をお口のトラブルなく過ごせるように、また、お口の中の細菌が原因となる術後感染を予防するために、お口の中の評価と管理を行います。

Message[患者さんへのメッセージ]

2019年4月の歯科開設時より非常勤歯科医師として勤務しています。普段は岡山大学病院医療支援歯科治療部の医員として周術期チーム医療に携わっています。安心・安全に周術期をすごしていただけるよう、歯科の立場から患者さんを支えていきたいと思います。

非常勤 内田 悠理香 Yurika Uchida

Field[得意分野]

高齢者の方の食事の飲み込みについて勉強してきました。現在は、大学病院で術前・術後の口腔管理を学んでいます。術後の誤嚥性肺炎を予防するために、お口のケアが大切です。

Message[患者さんへのメッセージ]

2020年4月から、週1日で勤務しています。皆様のお口の健康をサポートできるように、励んでまいります。お困りのことがございましたら、お気軽にご相談ください。

Qualifications[資格等]
    その他資格等
  • 日本老年歯科医学会 認定医
  • 日本老年歯科医学会 摂食機能療法専門歯科医師
  • 日本摂食嚥下リハビリテーション学会 認定士

お口の状態と治療・対処方法

グラグラする歯がある

検査
レントゲン撮影、歯周検査など
対処方法
手術の際に抜けないようにマウスプロテクターを作製します。歯の状態によっては抜歯を行います。

高価な自費の補綴物がある

対処方法
手術の際に損傷しないよう、マウスプロテクターを作製します。

歯や歯茎に痛みがある

検査
レントゲン撮影、歯周検査など
対処方法
う蝕治療、歯周治療などを地域の歯科に依頼します。

入れ歯が合わない、持っていない

対処方法
入れ歯の調整・新製などを地域の歯科に依頼します。

歯磨きがうまく出来ない

対処方法
歯科衛生士による歯磨き指導や専門的な口腔清掃を行います。

新たな取り組み

近年お口の健康が全身の健康に非常に影響があるといわれていますが、これは手術の際にも当てはまることです。手術前からしっかり歯科治療や清掃を行うと、誤嚥性肺炎や感染性心内膜炎などの術後合併症を予防することができます。また、痛みのない歯やよく合う入れ歯でしっかり噛んで食事をして栄養を摂取することは、術後の回復のために非常に重要です。
このように周術期に歯科が介入することで、更に安心・安全に手術に臨んでいただくことが可能になります。

診療実績

2019年度

  • 手術前後に口の中の管理を行った患者さんの数と歯科医院との連携件数グラフ.png