日本脳卒中学会の「一次脳卒中センター (PSC)コア施設」に認定されました

近森病院は、一般社団法人日本脳卒中学会認定の「一次脳卒中センター」(PSC:Primary Stroke Center)コア施設として登録されました。

一次脳卒中センターとは、2016年に日本脳卒中学会と日本循環器学会が共同で作成した「脳卒中と循環器病克服5ヵ年計画」において、充実した医療体制の構築を目的に一定の施設要件を満たした医療機関を認定するものです。

同計画における医療体制の充実については、基本概念として「脳卒中、急性循環不全の超急性期医療は時間との戦いであり、救急現場における適切な判断により、患者が脳卒中の場合は、可能な限り早期にrt-PA製剤の投与が可能な施設である1次脳卒中センター(primary stroke center)に、急性心筋梗塞の場合は、24時間primary PCI(経皮的冠動脈形成術:以下同じ)を施行可能な施設である1次循環器病センター(primary cardiovascular center)に搬送され、適切な治療を受けることができる仕組みを構築することが重要である。」とされています。この考えに基づき、2019年9月より一次脳卒中センターの認定に係る作業が進められ、当院は、「地域の医療機関や救急隊からの要請に対して、24時間365日脳卒中患者を受け入れ、急性期脳卒中診療担当医師が、患者搬入後可及的速やかに診療(rt-PA静注療法を含む)を開始できる施設」として認定を受けました。

その中でもコア施設は、一次脳卒中センターの役割に加えて、脳血管に詰まった血栓をカテーテルで取り除く機械的再開通療法を行うことができる専門医の数や実施件数など、いくつかの条件を備えた施設です。再発予防などの啓発活動や脳卒中患者さんの退院後の問題などに対応する「脳卒中相談窓口」の活動も必要とされています。

日本脳卒中学会の定める「一次脳卒中センター」、「一次脳卒中センター コア施設」の要件は、下記の通りです。

一次脳卒中センターの認定要件

  • 地域医療機関や救急隊からの要請に対して、24時間365日脳卒中患者を受け入れ、急性期脳卒中診療担当医師が、患者搬入後可及的速やかに診療(rt-PA静注療法を含む)を開始できる。
  • 頭部CTまたはMRI検査、一般血液検査と凝固学的検査、心電図検査が施行可能である。
  • 脳卒中ユニット(SU)を有する。
  • 脳卒中診療に従事する医師(専従でなくてもよい、前期研修医を除く)が24H/7D体制で勤務している。
  • 脳卒中専門医1名以上の常勤医がいる。
  • 脳神経外科的処置が必要な場合、迅速に脳神経外科医が対応できる体制がある。
  • 機械的血栓回収療法が実施出来ることが望ましい。実施できない場合には、血栓回収脳卒中センターや包括的脳卒中センターとの間で、機械的血栓回収療法の適応となる患 者の緊急転送に関する手順書を有する。
  • 定期的な臨床指標取得による脳卒中医療の質をコントロールする。

一次脳卒中センターコア施設の認定要件

  • 一次脳卒中センター(PSC)に認定されていること。
  • 日本脳神経血管内治療学会の脳血管内治療専門医と3学会認定の脳血栓回収療法実施医が合計して常勤3名以上であること。
  • 血栓回収治療実績が年間12例以上あること。
  • 自施設において24H/7Dで血栓回収治療に対応可能であること。
  • 脳卒中相談窓口を設置すること。

脳卒中相談窓口

詳しくは、脳卒中センターページをご覧ください。

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