患者さんの権利とお願い
患者さんの権利
患者さんには、人間としての尊厳をもって医療を受ける権利があります。私たちは、患者さんに自分の意思で主体的に医療に関わっていただきたいと願っています。また、お互いの信頼関係に基づいて「患者さん中心の医療」を実践していきたいと考えています。
子どもの患者さんには、これらとともに「子どもの権利条約」*1)を尊重し、対応します。
- 1.最善の医療
- 患者さんは、誰でも、最善の医療を公平に受ける権利があります。
- 2.人格の尊厳
- 患者さんは、その人格・価値観が尊重され、一人の人間として医療を受ける権利があります。
- 3.納得と合意
- 患者さんは、病気・検査・治療・見通しなどについて、分かりやすい言葉や方法で納得できるまで、十分な説明を受ける権利があります。
- 4.セカンドオピニオン
- 患者さんは、いかなる治療段階においても、病気あるいはその治療方法などについて、他の医師もしくは他の医療機関の意見を聞くことができます。
- 5.自己決定権
- 患者さんは、十分な説明を受けた上で、治療方法などを自らの意思で選択し、決定する権利があります。
- 6.カルテの開示
- 患者さんは、ご自身の診療記録について複写による開示を求める権利があります。
- 7.プライバシーの保護
- 患者さんは、診療中に得られた患者さん個人の情報の秘密が守られ、プライバシーを乱されない権利があります。
- 8.研究的医療
- 患者さんは、薬の治験(新薬の臨床試験)や治療法が確立されていない医療について、その目的や危険性など十分な説明を受けた上で、その医療を受けるかどうかを決める権利と、どのような不利益をも受けることなく、いつでもその医療を拒否する権利を持っています。
*1)子どもの権利条約 (1989年 国際連合採択)
- ・生きる権利
- 住む場所や食べ物があり、医療を受けられるなどして、命が守られる。
- ・育つ権利
- 勉強したり遊んだりして、もって生まれた能力を十分に伸ばしながら成長できる。
- ・守られる権利
- 紛争に巻きこまれず、難民になったら保護され、暴力や搾取、有害な労働など から守られる。
- ・参加する権利
- 自由に意見を表したり、団体を作ったりできる。
ご協力のお願い
患者さんの権利を擁護して安全で良質な医療をおこなっていくためには、互いの協力関係を築き、患者さんの医療への参加が必要です。そのために、次のことにご協力ください。
- 良質で最適な医療を提供するために、患者さん自身の健康に関する情報をできるだけ正確に提供してください。
- 納得できる医療を受けていただくために、病気に関する説明が十分理解できるまで質問してください。
- 全ての患者さんが適切な医療を受けられるように、他の患者さんの治療や病院職員の仕事に支障を与えないよう配慮してください。
- 診療過程では、何度もお名前の確認をさせていただきます。また、採血や注射・点滴、検査等リストバンドでご本人確認も行っています。
同姓や似たお名前の方がたくさんいらっしゃいます。安全で快適な医療のために、ご理解、ご協力ください。 - 手術前後や患者さんの容態などにあわせて、病室や病棟の移動をお願いすることがあります。ご理解、ご協力ください。
- 緊急避難時は職員の誘導に従ってください。
- ご入院中、他院への受診が必要な場合は、担当医師もしくは看護師までご相談ください。
- 患者さんやご来院者、職員のプライバシー保護および、個人情報保護のため病院敷地内でのカメラ・携帯電話・タブレット等での撮影・録音はお控えください。
SNSやブログに投稿するなど、不特定多数の人が閲覧できるようにすることも 固くお断りいたします。
このほか、当院は明日の医療を担う人材育成のための教育・研修病院として、高知大学医学部医学科の学生をはじめ、近森病院附属看護学校の学生、その他 各大学医学部や薬学部、看護学校、専門学校の学生の臨床実習に協力しています。
また、厚生労働省 「特定行為に係る看護師の研修制度」の指定研修機関です。看護師として一定の経験を有し、かつ専門的な研修を受けた者が、実習で医師の指示を受け、特定の医行為を実施することがあります。
医師との連携を図り安全には十分配慮して行いますのでご理解、ご協力をお願い致します。なお、患者さんはいつでも拒否を申し出ることができ、それにより何ら不利益をこうむることはございません。