自己心膜を用いた大動脈弁再建術について

2017年11月

近森病院で自己心膜を用いた大動脈弁再建術の治療を受けられた
患者さん・ご家族の皆さまへ

 

~平成19年4月から平成28年12月までに

自己心膜を用いた大動脈弁再建術をうけられた患者さんの臨床情報の医学研究への使用のお願い~  

 

【研究の目的について】

本研究の目的は、自己心膜等による大動脈弁再建術の実際的な症例数把握して、その有効性と安全性を調査し評価することです。
大動脈弁疾患に対する治療法は機械弁か生体弁による大動脈弁置換術が主流ですが、2007年4月に東邦大学尾崎重之医師により開始された「自己心膜等による大動脈弁再建術」は、より生理的で良好な心臓機能の回復が期待できる新たな手術法として注目を集めてきました。その一方でこの手術法は長期成績の症例不足や実施施設の偏り、比較試験がなされていない等を理由に公正な評価が行われていない向きもあり、開始から8年が経過したにもかかわらず、心臓血管外科領域において完全に国内外のコンセンサスを得られているまでには至っていません。この手術方法はすでに1500例以上が国内で実施されていますが、尾崎医師からの報告以外にはまとまった報告がありません。様々な大動脈弁疾患に対応可能な術式であり、通常の生体弁が植え込みできない狭小弁輪にも対応でき、かつ医療経済面からも非常に意義のある手術です。近森病院だけでなく国内の他の施設でのデータを収集解析することにより、この術式の有用性を検討することは非常に意義のあることと考えます。


【使用させて頂く情報について】

近森病院におきまして、平成19年4月から平成26年12月の間に既に自己心膜を用いた大動脈弁再建術の治療を受けられた患者さんの臨床情報を医学研究へ応用させていただきたいと思います。
そのため、患者さんの診療記録(カルテなど)を調べさせていただきます。なお患者さんの診療記録(カルテ)を使用させていただきますことは、大分大学医学部および本院倫理委員会において外部委員も交えて厳正に審査され承認されており、患者さんの診療情報は、国の定めた「人を対象とする医学系研究に関する倫理指針」に従い、匿名化したうえで管理しますので、患者さんのプライバシーは厳密に守られます。当然のことながら、個人情報保護法などの法律を遵守いたします。

 

【使用させて頂く情報の保存等について】

本研究で得た臨床情報の保存は論文発表後10年間を基本としており、保存期間終了後は、臨床情報を完全に削除します。ただし、研究の進展によってさらなる研究の必要性が生じた場合は10年間を超えて保存させていただきます。

 

【患者さんの費用負担等について】

本研究を実施するに当たって、患者さんの費用負担はありません。また、本研究の成果が将来薬物などの開発につながり、利益が生まれる可能性がありますが、万一、利益が生まれた場合、患者さんにはそれを請求することはできません。

 

【研究資金】

本研究は研究資金を必要としませんが、費用が発生した場合は大分大学医学部心臓血管外科学講座の基盤研究費及び日本心臓血管外科学会臨牀研究助成金を用いて研究が行われ患者さんの費用負担はありません。

 

【利益相反について】

この研究は、上記の公的な資金を用いて行われ,特定の企業からの資金は一切用いません。「利益相反」とは、研究成果に影響するような利害関係を指し、金銭および個人の関係を含みますが、本研究ではこの「利益相反(資金提供者の意向が研究に影響すること)は発生しません。

 

【研究の参加等について】

本研究へ臨床情報を提供するかしないかは患者さんご自身の自由です。従いまして、本研究に臨床情報を使用してほしくない場合は、遠慮なくお知らせ下さい。その場合は、患者さんの臨床情報は研究対象から除外いたします。また、ご協力いただけない場合でも、患者さんの不利益になることは一切ありません。
なお、これらの研究成果は学術論文として発表することになりますが、発表後に参加拒否を表明された場合、すでに発表した論文を取り下げることはいたしません。
患者さんの臨床情報を使用してほしくない場合、その他、本研究に関して質問などがありましたら、主治医または以下の研究責任者までお申し出下さい。

 

【研究責任者及び情報管理責任者】

  〒879-5593 大分県由布市挾間町医大ヶ丘1-1
  大分大学医学部心臓血管外科学講座 准教授 和田 朋之(わだともゆき)
  電話番号 097-586-6732