外科

外科部長 / 北村龍彦

 2012年の外科の診療体制について、消化器外科は昨年と変わらず、北川尚史部長、八木健部長、坪井香保里科長、津田昇一医師、辻井茂宏医師の体制で診療に臨んだ。岡山大学心臓血管外科から赴任した後期研修医の堀尾直裕医師は4月から心臓血管外科へ移動し、交代で佐野 俊和医師が赴任した。形成外科は赤松 順部長と杉田 直哉科長、重村友香医師が変わりなく、呼吸器外科は、山本彰部長が昨年同様、外科の若い医師と呼吸器内科の医師とともに協力して診療に当たった。また、乳腺・内分泌外科と化学療法を田中洋輔部長が担当している。途中、11月頃から津田医師が闘病生活に入り、戦力ダウンとなったが、皆で支え、年末には回復され、現場復帰を果たした。

 初期研修医は、平成23年度卒業は伊達慶一医師(2年目・2012/2/6~2012/5/13)、森岡汐里医師(2年目・2012/2/6~2012/4/15)、田井龍太医師(1年目・2012/9/10~2012/11/4)、また、平成24年度卒業の井上薪医師(1年目・2012/4/16~2012/7/8)、菅根裕紀医師(1年目・2012/4/16~2012/7/8)、古曽部和彦医師(1年目・2012/7/9~2012/7/22)、楠目宝大医師(1年目・2012/8/6~2012/9/9)、滝内るり子医師(1年目・2012/10/8~2012/11/4)が外科研修を行った。

 外科症例の患者統計を振り返ると、2010年の形成外科とER科の独立によって減少した外来患者数は、2012年は少し増加した。(図1)、退院患者数は844名で昨年に比べて約80名減少した。(図2)、平均在院日数は13.58日と、昨年の12.97日からわずかながら増加した。(図3)、病院の増改築により、病棟の移動、病床数の変化等も関係していると考えられる。多彩で重篤な併存疾患を有する高齢者の手術が多い中、適切な手術で合併症を起こさず早期に自宅退院や後方病院への転院を心掛けているが、後方病院や施設の満床により転院調整に手間取る事も多く、そのために救急車を受け入れできない時間帯も多くなっている。

 手術数は外科全体で987件で52件の減少であった。詳細な内訳は各部長に譲るが消化器外科は501件で、12件減、鏡視下手術は75件で、1件増であった。呼吸器外科は38件で5件の減、うち鏡視下手術は18件で1件の増、形成外科は424件で43件の減、乳腺外科は5件で2件減であった。(図4)

 時間帯別(時間内外・深夜)では、昨年と差がないが、2012年度は緊急手術が少なかった。(図5~図8)

 外科の死亡診断書のレビューでは、死亡退院が18件で(男性7件・女性11件)、医療行為に関連した死亡や予防可能と考えられる死亡はなかった。退院患者に占める割合は2.1%、在宅看取り症例は3件であった。そのうち6件33%が悪性新生物であった。術後1ヶ月以内の死亡は11件、来院後24時間以内の死亡は4件であった。(図9)

また、70才以上の手術は39%を占め、高齢者の手術が多いのも、昨年と同様である。

 2012年の業績をみると、別紙のごとく学会発表が全体で7演題、坪井医師が1編投稿中である。昨年同様紙上発表もなく、臨床のみでなく個人のキャリアアップとともに、外科の発展のために業績を伸ばしていく必要性を痛感させられる。

 全国的に見ても、外科を志す医師が減少しており、外科学会も危機感を持って臨んでいる。症例はNCD(National Clinical Database)に登録されるようになり、日本にとどまらず世界中で同様の登録システムによりDB(Database)化が進んでいる。

 次年度もスタッフ全員が新体制に適切かつ柔軟に対応し、医療にかける情熱と、個人の知識・技術のレベルアップ、そして「あなたのために:For You」の気持ちで、患者に寄り添う医療提供を心がけ、魅力ある外科でスタッフ全員の満足も得られる医療を展開して行きたいと考えている。

  • 図1.患者数  » クリックで拡大 ->

    図1.患者数

  • 図2.死亡退院  » クリックで拡大 ->

    図2.死亡退院

  • 図3.退院患者数と平均在院日数  » クリックで拡大 ->

    図3.退院患者数と平均在院日数

  • 図4.外科手術症例  » クリックで拡大 ->

    図4.外科手術症例

  • 図5.時間帯別手術件数  » クリックで拡大 ->

    図5.時間帯別手術件数

  • 図6.緊急・待機別手術件数  » クリックで拡大 ->

    図6.緊急・待機別手術件数

  • 図7.年齢別手術件数  » クリックで拡大 ->

    図7.年齢別手術件数

  • 図8.70歳以上  » クリックで拡大 ->

    図8.70歳以上

  • 図9.死亡診断書レビュー  » クリックで拡大 ->

    図9.死亡診断書レビュー

■業績
名称 開催日 会場 演題名 発表者
第34回日本臨床外科学会高知県支部会 4月7日 高知 緩除に発育した小腸神経内分泌細胞腫瘍の一例 近森病院 外科
  • 森岡汐里
  • 伊達慶一
  • 堀尾直裕
  • 辻井茂宏
  • 津田昇一
  • 坪井香保里
  • 八木健
  • 北川尚史
  • 北村龍彦
近森病院 臨床病理部
  • 円山英昭
第65回高知県医師会医学会 8月18日 高知

 

 

縊頸による鈍的気管損傷が疑われた1例 近森病院 外科
  • 佐野俊和
  • 山本彰
  • 辻井茂宏
  • 津田昇一
  • 坪井香保里
  • 八木健
  • 北川尚史
  • 田中洋輔
  • 北村龍彦
腸重積で発見され、精査中に腸穿孔を起こした消化管lipomatosisの1手術例 近森病院 外科
  • 菅根裕紀
  • 八木健
  • 辻井茂宏
  • 津田昇一
  • 坪井香保里
  • 山本彰
  • 北川尚史
  • 田中洋輔
  • 北村龍彦
第10回日本消化器外科学会大会 10月12日〜13日

神戸

診断に苦慮した虫垂粘液性嚢胞腺腫の一例

近森病院 外科

  • 坪井香保里
  • 佐野俊和
  • 堀尾直裕
  • 辻井茂宏
  • 津田昇一
  • 八木健
  • 山本彰
  • 北川尚史
  • 田中洋輔
  • 北村龍彦
第35回日本臨床外科学会高知県支部会 11月3日 高知 肝細胞癌と鑑別が困難であった肝炎症性偽腫瘍の一例

近森病院 外科

  • 津田昇一
  • 坪井香保里
  • 佐野先生
  • 辻井茂宏
  • 八木健
  • 北川尚史
  • 北村龍彦

近森病院 臨床病理部

  • 円山英昭
第98回日本消化器病学会四国支部例会 11月17日 松山 当院過去2年間における消化器癌化学療法症例の治療中止理由・レジメン変更理由の検討 近森病院 外科
  • 田中洋輔
  • 坪井香保里
  • 八木健
  • 北川尚史
第74回日本臨床外科学会総会 11月29日~12月1日 東京 腹膜外迷入により髄液仮性嚢胞来したVPシャント機能不全の1手術例 近森病院 外科
  • 森岡汐里
  • 佐野俊和
  • 辻井茂宏
  • 津田昇一
  • 坪井香保里
  • 八木健
  • 山本彰
  • 北川尚史
  • 田中洋輔
  • 北村龍彦

 

回数 日付 スープ内容 場所
第21回スープの提供 1月23日 小かぶのポタージュ
  • 近森病院
  • リハ病院
  • 第二分院
  • オルソリハビリテーション病院
第22回スープの提供 3月26日 ポルトガル風にんじんのポタージュ
  • 近森病院
  • リハ病院
  • 第二分院
  • オルソリハビリテーション病院
第23回スープの提供 6月25日
6月26日
ボンファム
  • 近森病院
  • リハ病院
  • 第二分院
  • オルソリハビリテーション病院
第24回スープの提供 10月1日 なすと大麦のスープ
  • 近森病院
  • リハ病院
  • 第二分院
  • オルソリハビリテーション病院