相談役 近森正幸のひとりごと soliloquy

相談役 近森正幸のひとりごと

相談役 近森正幸のひとりごと

[2021年10月] 写真で見る近森の歴史解説 救急告示病院1980~90年代

社会医療法人 近森会
理事長 近森 正幸 

1980年~90年代の近森の救急告示病院の時代は、ちょうど私が外科科長として近森病院に赴任してから、院長業が忙しく外科から透析科に変わった時代と一致する。当初は付き添い看護の時代で、循環器内科や消化器内科はカテーテルや内視鏡による治療が黎明期で、診断と薬物療法が中心となっており、外科医による外科治療が全盛の時代であった。当時は、麻酔や手術方法は手探りで、診療材料や薬剤は現在とはまったく違っていいものがなく、入院患者の死亡率は13%という惨憺たる状況であった。それでも、「この患者を助けるのだ!!」という熱い情熱を持って、全力をあげて一人一人の患者さんに治療を行っていた時代で、診療に充実感があり「医師として幸せな時代」であった。