当院でのクリニカルパス(クリティカルパス)の目的は患者予後の改善が一番の目標です。一般的にはパスは医療の工程表とされていますが、これのみではパスの半分を説明したに過ぎないと考えています。もちろん患者さんへの医療の介入がいつどのように行われるかが一覧表になっているのですからインフォームドコンセントには有用ですし、治療を進めるにあたっても便利です。しかしこれだけであれば、電子カルテを導入することでかなりの部分が達成できるでしょう。しかし患者予後の改善まで視野に入れればパスを運用してその結果を評価してさらにパスを改定することが必要です。
DPC と呼ばれる包括医療化に対して、患者さんは粗診・粗療の心配があります。これに対してパスはあらかじめ検査内容や治療の道筋が決まっていますので比較的安心です。また経営サイドには無駄な検査などで医療費をロスしていないかのチェックが可能です。医療者は効率的医療を展開するのにあらかじめ定型的疾患には治療過程が決まっていたほうが便利です。こういった理由で急性期医療に対してクリニカルパスが急速に導入されてきています。しかし経済的側面のみが強調されているようですが、あくまでも目的は患者予後の改善が一番です。 |